サスセッティングの補足
私が試しているZRX1200Rのサスセッティング情報、インプレを紹介しています。
ZRX1200Rはサスセッティングを色々と試せるので、サスセッティングが面白くなります。
人によって体格や乗り方が違うのでサスセッティングも変わってきますが、サスセッティングの参考になればと思います。
あくまで私の乗り方でのものなので、セッティングを試すときは十分注意をして変更してください。
長い期間セッティングをイジッてしまっている&オイル劣化等で乗り方が変わりインプレの内容にチグハグな部分もあるかと思いますが、とりあえずその時感じた印象をそのまま記載しています。
サスペンションの調整にあたっては、サービスマニュアルを用意しておくことをおすすめします。
作業自体単純ですが、プリロードやダンパーの回転方向の確認や、標準セッティングの記載もあります。
また他の整備にも使えますので、持っていて損はないでしょう。ZRX1200Rへのカスタムパーツの取り付けも、サービスマニュアルを見て行いました。
- フロントプリロードの値は右図のBの長さ
- 私の体格は174cm、70Kg
- 下から順に試したセッティングを記載しています。
以下、Frt:フロント、Rr:リア、PRE:プリロード、COMP:圧側ダンパー、REB:伸側ダンパーと表記します。
追記:
いろいろとセッティングを試していく中で、『ダンパーの抜け』がセッティングにかなり影響を与えていました。
はじめて試した浅川氏仕様(Frt、Rr共にイニシャル最弱、ダンパーを硬めにセットしたセッティング)は、実にしっくりしていて、バイクの安定感とカッチリ感が増しました。
ところが走行距離が増えるにつれて、フロントサスが縮みやすい上に、リアの伸び上がるようになっていきました。距離は1万キロにも達しておらず、恐らくキャンプツーリングで重い荷物を載せているにもかかわらず、リアのイニシャルを最弱にしたままにしていたことが、リアダンパーの抜けを早くしてしまったように思います。高速道路で大きなうねりを通過したときは底付きするなど、リアサスを動かし過ぎたようです。
ですからリアサスの寿命を少しでも延したかったら、面倒でも重い荷物などを載せる場合には、イニシャルを調整することをお勧めします。
フロントフォークオイルだけを交換してみましたが、リアの伸び上がりは変わらず、はじめて試した浅川氏仕様のようなしっくり感はなく、やっぱりリアサス交換が必要なのだと痛感しました。
15. ほぼベスト:Frt-PRE:15mm・COMP:2段・REB-2段
14. Frt浅川氏仕様&Frt-PRE:17mm・COMP:4段・REB-3段
13. Frt-COMP:4段
12. フォークオイル交換後インプレ
11. ノーマルサスでのベストセッティング一歩前(フォークオイル劣化での状態)
10. 西伊豆ツーリングでのセッティング考察
09. Frt-PRE:15mm+Rr:浅川氏仕様
08. Frt-PRE16、17mm+Rrサス浅川氏仕様
07. Frt-PRE:17、18mm+Rrサス浅川氏仕様
06. Frt:新垣氏仕様+Rrサス浅川氏仕様
05. 新垣氏仕様+Newタイヤインプレ
04. 新垣氏仕様 [ BIG MACHINE2004年1月号掲載 ]
03. 浅川氏仕様+Rr-PRE:2段
02. 浅川氏仕様 [ Road Rider2002年12月号掲載 ]
01. STD
前回のセッティングに対し、狭い道でも軽快に行けるようにもう少しフロントのプリロードを強くしてみた。
インプレッション
始めにダンパーは前回のまま変えずに試したところ、リアタイヤを感じながら倒し込め、軽快感も感じられる。
前回よりはフロントが気持ち高く感じるが、ブレーキングからの倒し込みでは特に問題はなく、逆にこっちの方がアクセルオフからの倒し込み、ブレーキングからの倒し込みのどちらも感触が良く、バランスが良くなった。
ただ、狭いワインディングでスコッと寝かせた時のショックでフロントの沈み込みが多めで、倒し込んだ時ちょっとフロントに不安な印象を受けたので、Frt-COMPを2段に。
すると倒し込み時のショックが和らげられ、安心して倒し込める様になった。
次にプリロードを強めたのでブレーキを離した時に、フォークの延びがちょっと早くなった気がするので、Frt-REBを2段に。
ちょっと変わったような、変わってないような。そんな感じです。
ハンドルの切れ込みもなんとか嫌みなレベルではなくなった感じ。でも気になるけど。
今後のセッティング
とりあえず、ノーマルでのセッティングはこれで終わり。
個人的にはこのセッティングがほぼベストだと思います。
今度はビキニカウルフレームマウントでのセッティングを試します。まずは今回のセッティングでフレームマウントインプレから。
ただ帰ってきて良く考えると、以前フォークオイルを交換したての時Frt-COMP最強では硬すぎて乗りずらいと感じていたのが、1段弱めただけで良い感じになるのはちょっと?。オイル交換時もアタリが出るまで様子見する必要があるのだろうか?
またリアショックのダンパーがちょっと抜け気味なのが残念なところ。純正リアショックのオイル交換なんて出来ないんだろうなぁ。
フロントサスの動きを硬くしたNo.2浅川氏仕様(赤)とサスを動かして走りのリズムを取りやすくしたセッティング(青)の対象的な2種類を試した。
セッティング1: 浅川氏仕様
前回のセッティングでうまく乗れていなかったかどうかは置いておいて、今回はサスを固めた浅川氏仕様から試してみた。
乗り始めて気付くのがフロント周りのカッチリ感。感覚ではフロント周りの剛性が上がったような感じがある。それと同時に前回あまり気にならなかったハンドルの切れ込み感がちょっと出てきた印象で、ステアリングとボディーの間の「蝶番」を意識させるものがある。
ワインディングに入るとフロント周りがカッチリしているので乗っていて格段に安心感があり、多少道がうねっていても安定して走れる。
そこそこ広い道でしっかりサスを動かして乗れるビーナスラインや伊豆スカイラインの様な道ではこのセッティングが合っていると思う。
フロントサスがしっとりと動いて安心して走れる半面、ちょっと狭い道などタイトに切り返す様な道ではフロントサスを動かしきれず姿勢変化で倒し込みをするリズムを掴みにくい感がある。
また速度が遅いため、ステアリング周りの重さで「蝶番」のイメージが強めに出てくるので、ハンドルの重くて「切れる」動きが切り返しのリズムを邪魔している感じがあった。
倒し込み時ではGがそのままフロントタイヤにかかる感じ(サスであまり吸収していない)があり、フロントタイヤをちょっと意識させる感じもあった。
セッティング2: Frt-PRE:17mm・COMP:4段・REB-3段
今度は帰り道でフロントサスを動かして乗るセッティングを試してみることにした。
本当は設定値は一度に色々変えると良くないのだけどセッティングの方向性を確認したかったので、まずダンパーを弱めサスを動かし易くし、そのままでは姿勢が前下がりになりすぎると思ったのでプリロードを17mmにした。
このセッティングはなかなか良い印象で、No.9の「Frt-PRE15mm、Frt-COMP5段インプレ」と似た感じ。
コーナーへ入っていくのにもアクセルオフでパッと倒し込んでいけるし、倒し込み時にGがフロントタイヤへそのままかかる感じはあまりしない。
またFrt-REBを弱めた事で、アクセルを開けるとフロントサスが伸びリアに重心が移りやすくなるので、リアタイアを感じながら積極的にアクセルを開けやすくなった。
また、コーナリング中奥でちょっと回り込んでいたという時にアクセルを少し戻すと、FF車のタックインのようにフロントがハンドルの向いている方に回り込んでいく動きをし、アクセルで旋回をコントロールしている感じがあった。
今後のセッティング
セッティング2は道を選ばず走れる感じで(安定性はセッティング1が断然いいけど)、狭い道や広い道などツーリングでいろんな道を走るにはいいと思う。
今後はサスを動かして乗るセッティングの方向にし、今回のセッティングをベースに微調整を行っていく。
サスを動かして乗るセッティングと言ってもSTDよりダンパーは強めだし、プリロードは弱めているので相対的にダンパーがサスの動きに与える影響は強くなっているので、フロントの安定性はSTDよりはあるはず。
前回のセッティングでは明らかにフロントが高く、ダンパーが強いため今回はダンパー調整を行ってみた。
今回はSTD値の7段と最強の中間値であるFrt-COMP:4段で様子を見てみることにした。
セッティングミス、RR-COMP:3段
Frt-COMPのみ4段変更で試すつもりが、なぜが洗車の時RR-COMPを3段にしていた。その状態で走ってしまったので、まずそのインプレを軽くします。
初めてこのセッティングで乗った時、今までに比べハンドリングが激変しておりびっくりした。
交差点でちょっと倒し込みの動作をするとフロントがグイーンとインに倒れ込んでいき、ハンドルもバンクを阻害するような切れ込みを感じない。
ワインディングではフロントタイヤが倒れ込んである程度インへ向いていってくれるが、オーバーに言うとバイクの前からフロントタイヤの行く方向に「引っ張られていく」感じで、バイクを倒した瞬間バイクのラインを「勝手に」決められて、「勝手に」バイクが進んでいく感じ。
フロントタイヤよりちょっと後ろにバイクの重心があり、倒し込みを同時にその重心がフロントタイヤの進行方向を決めている感じでもある。
またRR-COMP:3段は路面のギャップに敏感な感じで、ちょっと突き上げ感が強い。リアタイアが路面に吸い付いているイメージではやはり2段がベストをだと思う。
全体的には峠道などでは融通が利きにくい印象があるので、もう少し前を上げていく方向がいいように思う。
メインインプレ
RR-COMP:2段でリアが下がった為か、3段感じたフロントがインへ倒れ込んでいく感じがだいぶ弱くなった印象。
峠道ではブレーキングでリアがスコッと上がり、倒し込んでもリアからの路面の情報が得にくく荷重が抜けている感じがする。
フロントの入りがいい為か、走行時ちょうどいいフロントの高さがブレーキングで早めに沈み込み、それにつられてリアがスコッと上がる。そんな感じなので、どうもバイクが安定しない印象が強い。
Frt-PREをちょっと強めてみたり、Frt-COMPを強めてみたりしたが、どうもしっくり来ない感じは変わらなかった。
今後のセッティング
この日体調のせいかバイクのホールドがうまく出来ていなかった感じもあった。そのせいでバイクが安定していない印象になったかもしれない。
別の日に同じセッティングを試そうかとも思ったが、あまり同じセッティングで乗っていると、そのセッティングに身体が慣れてしまってバイクの動きがどう変わったのか分かりづらくなると思うので、別のセッティングを試してみる事にした。
次は姿勢変化のスピードを遅くする方向にするので、No.2 浅川氏仕様を試す。
前回のNo.11のセッティングでフォークオイル交換後のインプレです。
初評
最初に乗った時の感想は、フォークオイル交換でこんなにも変わるものなのかと思いました。今まではまったくダンパーが効いていなかったのかと思うほど。圧側伸側共に最強にしてあったので、違いが明確に分かったのかもしれません。
フロントのオイル劣化がはっきりと分かったということは、リアのオイルも劣化しているかも
町中を走って交差点などを曲がった感じでは、バイクを倒した時にフロントは全く沈み込まず、倒し込む直前の高さのままといった感じ。
ビーナスラインでのインプレ
バイクを倒すときは軽いが、入り口でスパッと寝かせてハンドルがスッと切れてコーナー入り口で旋回という走り方をしっかりとやらないと、コーナー後半では曲がってくれないのでアクセルが開けられない。
そしてフロントフォークがつっかえ棒になったような、ブレーキングでフロントフォークが沈んでいる気がせず、フロントが高いままコーナーに入っていく印象で、スピードを多めに落としてゴロンとバイクを倒していかないと入り口でパッと向きを変えにくい。
さらにビーナスラインの様なギャップの多い道ではプリロードと圧側ダンパーが効きすぎで、コーナー手前にギャップがあった場合、ブレーキしているとフロントが跳ねて結構恐い思いをした。
試しにプリロードを16mmや17mmにしてみたが、あまり印象はかわらずフロントが硬い感じだった。
今後のセッティング
今のプリロードと圧側の設定では硬すぎて、フロントフォークが仕事をしていない感じがするので、
・今のダンパー設定で、プリロードをもっと弱めていく(No.2 浅川氏仕様)
・No.11を参考にプリロードはそのままで圧側ダンパーを調整していく
のどちらかの方向へ振っていく。
No.11のセッティングではフワフワ気味ではあったが、低速コーナー以外では今回よりもコーナー進入がやりやすかったので、最終的にはNo.11のセッティングを参考に圧側、伸側ダンパーの調整をする方向になると思う。
ノーマルサスでのベストセッティング一歩前まで来た状態です。 但し、フォークオイルが劣化しておりフロントが沈み込み易く、フワフワ気味での状態です。
総評
バイクの姿勢(重心バランス)はベスト。元々切れ込み易いステアリングが重心が前よりの為に余計に切れ込んでいくこともなく、かといって前が上がりすぎの感もない。
バイクの倒し込みもステップへの荷重や抜重でコントロールでき、乗っていてストレスを感じない。
ただ、フォークオイルが劣化しているためフロントサスがフワフワ気味で、スッと倒し込んだ時フロントサスが思ったより入り込んでフロントにストレスがかかっている感じがある。ので、ちょっと倒し込みスピードを調整しなければいけない状態ではある。
切れ込むステアリングとの闘い
ZRX1200Rに乗っていて一番気になるのが、ステアリングが切れ込み過ぎる事。
ハンドルにヘッドライト、ビキニカウル、カウルステー、メーターと重量物が満載されているため、バイクが少しでも倒れるとステアリングが過剰反応して切れ込んでいく。ママチャリのカゴに重い荷物を入れて走った時にハンドルが切れやすくなるのと同じ状況。
ステアリングが切れ込むのが気になる状況は、スピードが落ちる低速ヘアピンコーナー。特に下りヘアピンコーナーは重心が前により、ジャイロ効果も少ない為ここぞとばかりにステアリングが切れ込んでいく。
上りヘアピンでは重心は後ろに寄るものの、ジャイロ効果が少ないのでステアリングが切れ込む。
ステアリングが切れないとバイクは曲がりにくくなるが、過剰に切れることによってバイクが起きようとする。そうなると今度は遠心力とのバランスを取らなくてはいけなくなるし、バイクが起きるとやっぱり旋回しにくくなる。
でなんとかしようとハンドルの切れ込みを腕で押さえようとするが、微妙なハンドルの切れ角を調整することが難しく、切れ込みを抑えすぎてしまう。そうなるとバイクは曲がっていかなくなるので、腕の力を抜くと切れ込み過ぎたり等、低速のヘアピンコーナーではそんなジレンマと闘っている。
入り口でハンドルの切れ込みを利用してスパッと倒してコーナーを曲がろうと思ったが、リアタイアが曲がろうとする方向よりもフロントタイアが切れ込む方向がイン過ぎて、フロントタイアをアウト側に押し出そうとする方向に力が強くなり、フロントがスリップダウンしそうな恐怖感があった。
今後のセッティング
まずフォークオイルの交換が第一。その後、一応今のまま乗ってみて多分フロントが高く感じると思うので、若干フロントプリロードを弱める方向になると思う。
ステアリングの切れ込みは、とりあえず低速ヘアピン以外では気にならない状態になったものの、トータルで気持ちよく走るためには、これをなんとかしたいところ。
ドクターSUDAでカウルのフレームマウントキットが販売予定か販売中みたいなので、これを使うか、ステアリングダンパーを入れるかのどちらかになると思う。
ステアリングのナチュラルな動きを期待するなら、フレームマウントキット。でもちょっとカッコ悪くなる。
ステアリングダンパーは他の状況にどれだけの影響が出るのかがちょっと気になるところ。
11/28(日)に行って来た西伊豆ツーリングで幾つかのセッティングを試してみたコメントと、何ヶ所かで今まで感じたことのなかったフィーリング(良いフィーリング)があったので、それを元に今後のセッティングを含めて考察する。
シチュエーション
コース
[Sport Touring]の「西伊豆ツーリング」走行軌跡を参照
服装とライディングフォーム
久しぶりに引っ張り出した革パンとブーツ。
- いつも履いているクシタニのジーンズ風革パンに比べ、バイクに跨るとシートへの荷重がかけにくく、重心がフロント寄りになる。(股上が深めで硬い為、同じ着座位置で尾てい骨をシートに押しつけようと背中を丸めても、背中が伸びてきてしまう。)
- 腰をズらしてイン側の腰というか脇腹に体重を乗せようとしても革が硬いため、下半身と上半身のラインが一直線になりがち。
以上の様にフロントに重心が寄り気味で、いつもの背中を丸めてシートに荷重が出来ない状態でのコメントです。
セッティング1
セッティングデータ
Frt-PRE:17mm、Frt-COMP:最強(1段)、Frt-REB:最強(1段)
コース
箱根新道 → 箱根峠 → 十国峠パーキング
コメント
今までリアをより感じていた感覚がFrt-PRE:17mmでどうなるか試してみた。
- 昇りの箱根新道は特に違和感なく(革パンの違和感はあるが)乗れた。ただ、重心がフロントに寄りがちな為かバンク角に対してハンドルが切れ気味の感あり。
- 箱根峠 → 十国峠の下りは目的のバンク角に至る前にハンドルが先に切れてしまいバイクが起き気味になり思ったように曲がってくれない。それを上半身をインに入れて補う形の乗り方になった。 乗っててつまらないし、バイクが暴れたときには少々危ないかも。
セッティング2
セッティングデータ
Frt-PRE:15.5mm、Frt-COMP:最強(1段)、Frt-REB:最強(1段)
コース
伊豆スカイライン → 西伊豆スカイライン → 帰り西伊豆スカイライン → 達磨山レストハウス
コメント
革パン履いてのFrt-PRE:17mmはちょっと厳しかったので、一気に1.5mmプリロードを強くしてみた。
- [ 伊豆スカイライン ]
下りだがプリロードを強めたおかげでハンドルが先に切れてバイクが起き気味になることはなく、フロントに違和感は感じない。ただブレーキを強くかけてからのコーナー進入では若干倒し込みに重さを感じる。腰をシートストッパーまで下げて乗る事で、倒し込みの重さが若干改善。 - [ R136から達磨山レストハウスまでの上り道 ]
例の新しいフィーリングが感じられた。
着座位置はステップに立ち上がってそのまま座った辺りのシートの中間付近。姿勢は手を離しても身体が前に倒れないで保持できている状態で、頭からお尻まで芯が通っている感覚。
(ちょっと仰け反ってるかなというイメージがあった)
腰は半々ケツずらし程度で、倒し込みには全く重さは感じず、深くバンクしても恐怖感や違和感はまったく感じなかった。フロント回りもいままで感じたことのないほど自然で切れ込み過ぎず、切れ込みなさ過ぎずといったところ。
また頭からお尻まで芯が通っている感じの為リアタイヤに荷重を乗せやすく、着座位置がシートセンター付近の為かちょうどフロント接地部、スイングアームピボット、リア接地部の三角形の頂点であるスイングアームピボットをお尻で押しているイメージがあり、リアサスがよく動いていた感じが伝わってきた。この感覚は似たようなシチュエーションの道で感じられた。
次のセッティングを考える
着座位置
写真を見ながらだと分かりやすいと思います。
いままではブレーキング時や道のギャップでバイクが振られた時のホールド性、リアをより感じる為にシートストッパーにお尻が当たる所に座っていたが、次回は積極的にリアサスを動かす(三角形の頂点を押して小さい力でリアサスを動かす)様にシート中央に座る。
実際にはピボット位置はタンクとシートの間くらいで、シート中央に座るとテコの原理でより小さい力で動きやすくなる。また、リアサスの延長線上にお尻が乗るのでアクセルを開けたときにサスペンションが縮みやすくなる。
なので、いままでのストッパーまでお尻を下げた乗り方だと、リアサスの取り付け位置の上か後ろ辺りになるので、サスは動きにくかったのかも。
セッティング
リアはPRE:1段(最弱)、COMP:2段(STD)、REB:4段(最強)のまま変更せず。(キャンプツーリングで後ろに重いバッグを乗せても底付きしない)
今回のフィーリングは上り道、上体は起き気味ということからフロントのプリロードを強めて、重心をリア寄りにする。
なのでフロントはPRE:15.5mmよりさらに強くして14mmで試してみる。(14mmに強めると言ってもSTD値なんだけど)
とうぶん履いていなかった革パンを引っ張り出して履いたときには、硬くて動きづらいしブレーキングでもツルツル滑るしで失敗したなと思ったけれど、思わぬ収穫でまた一つセッティングが進むのでちょっとラッキーでした。
今回のFrtプリロード15mmを試す前に、以下のセッティングでもう一度方向性を確認した。
- Frt-PRE:最弱、Frt-REB:最強、Frt-COMP:最強、Rr:浅川氏仕様(セッティングNo2浅川氏仕様と同じ):ビーナスライン
- Frt-PRE:16mm、Frt-REB:最強、Frt-COMP:最強&5段、Rr:浅川氏仕様:秋山 -- 都留ルート
方向性確認セッティングのインプレ
1. Frt-PRE:最弱、Frt-REB:最強、Frt-COMP:最強、Rr:浅川氏仕様
ビーナスラインは全体的に道幅がそこそこ広く、倒し込みスピードもそれほど速くしなくても問題ないので、フロントが少し重くなるがフロントがインに向きやすいこのセッティングの方が合っている感じ。
上野原ICまでの狭く(片側2mくらい)、速めの倒し込みスピードが必要な道の場合ではやはりフロントが重く切り返しがちょっと大変。
このセッティングは比較的スピードが乗り、倒し込みスピードを比較的ゆっくり出来る道に向いている感じ。
2. Frt-PRE:16mm、Frt-REB:最強、Frt-COMP:最強&5段、Rr:浅川氏仕様
都留までの行きはFrt-CMP最強、帰りを5段でチェック。
走り出しからハンドリングが軽く(ハンドルが先行して切れ込まず、倒し込みを邪魔しない)、上記のセッティングで感じた素早い切り返しでもフロントが遅れて切れてくる感じが少ない。ハンドルの切れ込みのタイミングで言うとこっちの方が好み。なので、切り返し自体も軽く感じ、秋山 ー 都留ルートの狭めで比較的素速い倒し込みが必要な道では、このセッティングの方が走りやすい。
逆にゆっくりと倒し込むRの大きいカーブではフロントがはらみ気味になる。
Frt-COMP:5段は大きいカーブで少しでもフロントがインに向くようにと試したもの。気持ちフロントが入りやすくなった感じで、少しはマシになった程度。
Frt-PRE:15mm、Frt-COMP:5段+Rr:浅川氏仕様インプレ
狭い道での感触が良かったので、もう少しプリロードをかけて試してみることにした。試したのは2004秩父ツーリング。
感触は16mmのものが気持ち強くなった感じで、大きいカーブではフロントがはらみ気味にで狭く速い切り返しが必要な道(帰りの奥多摩からの道など)ではよりフロントの切れ込みスピードが倒し込みとリンクして、好みのハンドル切れ込みスピードになった感じ。ハンドル自体の重さで切れ込んでいく感じもだいぶ弱まり、リーンウィズ(もしくはリーンアウト気味)でも積極的に切り返しができる。
今回のセッティングでの収穫は、よりリアタイアを感じることができ、リアタイアにステップが付いているような感覚で倒し込みができたこと。この感触が得られると、フロントが存在しないような感覚になりフロントが滑ってしまうような恐怖感はかなり少なくなる。
総評
フロントプリロードを弱くすると、ハンドル自体の重さ(カウルやヘッドライト、メーターなどの)がより顕著になるのか、特に切り返しだとワンテンポ遅れてゴロンと言う感じで切れていた。しかもその重さで切れ過ぎる感じが強かった。(イメージ的にはママチャリの前のカゴに重い荷物を入れている感じ)
いままでレプリカばかり乗ってきたせいか、このゴロンと切れすぎる感覚にはどうしてもなじめないみたい。
逆にプリロードをかけるとゴロンとハンドルが切れる感じはかなり薄れ、倒し込むとスッとハンドルが切れて倒し込みとハンドルの切れ込みのタイミングが合っている感じで、なかなか感触がいい。
ハンドル自体に色々と重量物が付いているので、切れ込み過ぎる感じはあるもののちょっと多めに切れる程度感じで、コーナー侵入でスッと倒し込むとうまい具合にハンドルの切れ込みとリンクしてくれ、切れ込み過ぎないようにとハンドルを押さえることもかなり少ない。
セッティング8で感じていた「バイクを素早く倒し込む時や切り返す時、フロントが遅れてついてくるような感じがする」はフロントプリロードが弱めなのが原因かもしれない。
次のセッティングは?
乗り方もかなり影響してくるので、「リアタイアにステップが付いているような感覚」を感じながら、Frtプリロードをかけ気味(といってもSTDより抜いているけど)の方向で、Rの大きめのコーナーでうまくバランスするセッティングを見つけていく。もしかしたら、乗り方を若干変えて対応するかも。
今回はFrtプリロード16mm、17mmでチェック。コースは奥多摩方面、秋山、道志。
総評
前半16mmを試してみたところ、下りではいい感じではあるが若干突っ張り感あり。
ブレーキリリースでフォークが伸びるのが早いと感じたので、津久井ー上野原間を走っただけで17mmに切り変えた。
続いての17mm。16mmに変えた所、すぐにバランスの良さを感じた。
R411に出る前の雨に降られるまで、なかなかいいペースで走ることができた。
ウエット路面の奥多摩周遊道路を過ぎ、浅間峠の狭めの道でもそこそこバイクを振り回せたので、17mmがベストセッティングか。
そのまま秋山、都留方面を走ったがここでの印象は、急勾配のヘアピンやベーススピードが若干速めの道なのが原因か、疲れてバイクホールドが甘くなったのが原因か、あまりいい感じではありませんでした。
特にそこそこスピードが出ている急勾配の下りヘアピンでの強めのブレーキからの倒し込みは厳しかった。
次のセッティングは?
急勾配の下りヘアピンや強めのブレーキからの倒し込みが厳しかったため、もう一度16mmで走ってみようと思います。今回16mmから17mmに変更するのが早すぎたかな。
バイクを素早く倒し込む時や切り返す時、フロントが遅れてついてくるような感じがするのは私のホールド不足か、はたまたフレームがしなっているのか・・・。
もしかして強めのブレーキからの倒し込みの不安感もフレームのしなりか・・・。(前々から感じていた事なんだけど)
色々セッティングを変えてみた結果、ハンドルに重量物が付いている事が大きな原因みたい。分かりやすく例えると、ママチャリのカゴに重い荷物を入れて走っている感じ。
前回、フロントが突っ張り気味だったのでFrtサスのプリロードを17、18mmを試してみました。コースはR413の道志→山中湖→都留→秋山。
総評
まず18mmを道志→山中湖でチェック。
リアの感触は前回同様トラクションが感じられ、前回感じたフロントの突っ張り感は消え、若干安定志向に。ブラインドコーナーやRが大きいコーナーなどでブレーキを引きずりながら、ゆっくりと寝かしながらコーナーに入っていく場合、早くインに着き気味な印象。タイトなターンやこのセッティングに慣れるといい感じになるかも。
次に17mmを都留→秋山でチェック
全体的な印象は18mmとあまり変わりなく、若干ブレーキ引きずり気味で入っていく感じが良くなったかなと言う感じ。
バランスは17mmの方がいい感じで、タイトで狭い秋山のルートでもリズムよく走ることが出来た。
次のセッティングは?
目標とするのは道幅の狭いコーナー、Rの大きいコーナー、タイトコーナーなどオールラウンドにいけるセッティングで、感触としては17mmが良いので、様子見として16mmの感触を試そうと思います。
6/12に雨の合間をぬって、No.5の結果から新垣氏仕様の状態にRrサスのみ浅川氏仕様にしたセッティングで、道志→都留→秋山ルートを走りチェックしました。
まずはこのセッティングを試す前にFrtのプリロードを13.5mm(プリロード強め)にして少し走ってみたので、その感想から。
前回感じた、フロントの逃げは若干弱くなり、リアはあいかわらずトラクションがあまり感じられない。コーナリングスピードをちょっと上げてコーナーに入るとその分リアが入ってくれるが、積極的にアクセルを開けていこうと思えない感じ。
全体のバランスは前後いい感じになったが、前後サスが突っ張っている感じなので、低速コーナーはちょっと恐い。
総評
はっきり分かるほど、ハンドリングが軽くなった。
前回のセッティングでは、街乗りでも重めのハンドリングだったのが、一転して腰で乗れるという感じ。フロントは若干突っ張り感があるが、フロントが抜けて恐いという感じではない。
リアはやっぱりノーマルサスのベストセッティングだと思う。リアタイアのエッジ(本当はエッジではないが、イメージ的にはスキーのエッジに乗っている感じ)が常に意識でき、アクセルを開けていこうと思わせる。
また、ギャップに乗っても突き上げられる感じはほとんどなく、今まで感じていたバネバネした感じはまったくない。
スピードの出るコーナーは、車が多かったので確認できなかったが、秋山の道幅2mの荒れた路面の道では前回のセッティングとは天と地の差があり、リーンウィズでも積極的に寝かせたり、アクセルを開けていくことができた。
次のセッティングは?
フロントが若干突っ張っている感じがしているので、もう少しプリロードを弱めてみたいと思います。大体プリロードを17mmか18mm位にセッティングして次回再確認。
先週行った西伊豆ツーリングで、高速コーナー、極狭幅タイト道、中速コースなど、一通りの道で新垣氏仕様+Newタイヤの状態がなんとなく掴めたので、インプレを掲載します。
総評
フロントがアウト、アウトへと逃げていき(タイヤを替えたばかりの時は、新品だからだと思っていたが、違うみたい)、リアはアクセルを開けても、1Gから沈み込んでくれない感じ(トラクションがかけられない)。
伊豆スカイラインのようなそこそこスピードが出る道で、ちょっと回り込んでいるカーブだと大変で、フロントはアウトに逃げていき、アクセルを開けるとリアが沈み込まない代わりに、フロントがさらにアウトに逃げていく。
アクセルを閉じてもフロントがアウトに逃げていくので、結果、パーシャルで曲がり終えるのを待つ、といった感じ。
道幅2m以下のタイトな道の切り返しでは、フロントが重く、どうしてもハンドルをコジってしまう。また、リアが1Gからほとんど動いてくれていない感じなので、切り返し手前でリアを沈ませて、反発で切り返しをするということもできず、といった感じ。
唯一ましかなと思ったのが、軽くブレーキをかけて進入する中速程度、90度以上のコーナー。
私の乗り方では、新垣氏仕様+Newタイヤでの感じはあまり思わしくなかったのですが、どんな感じにセッティングすればいいかがなんとなく分かりました。
総評から次のセッティングを考える
3の浅川氏仕様+リアプリロード2段の「フロントが重くなった」というコメントや、総評のフロントがアウトへ逃げていく、切り返しが重いということから、
- Rr-PRE:2段
- Rr-COMP:最弱
- Frt-PRE:15.5mm
のセッティングでも、重量配分がフロント寄りになっているみたい。
リアサスプリロード2段、コンプレッション最弱でも、あまりサスが動いていない感じなので、ノーマルリアサスのベストは「浅川氏仕様」のセッティングの、
- Rr-PRE:最弱(1段)
- Rr-COMP:2段
- Rr-REB:最強(4段)
という感じがする。
という事で、次はリアを上記のセッティングに変更し、フロントはそのままでチェックしてみたいと思います。
これでフロントがアウトに逃げなかったら、やっぱりフロントが重かったことの確認にもなります
浅川氏仕様に対しフロントのプリロードを強くして、リアのプリロードを2段でも動きやすくするようコンプレッション側ダンパーを1段にしようと思っていたところ、たまたま購入したBIG MACHINEにこのセッティングが乗っていたので試してみた。
リアタイヤはセンター部のスリップサインが出ており、かなり減っている状況です。
注:BIG MACHINEに掲載されている新垣仕様のフロント周りデータは記載ミスがあるので、上記のデータを見てください。(正規データをBIG MACHINE誌に確認済みです)
良い点
- バイクのバランス(姿勢)は浅川氏仕様と同じイメージで違和感が無く、乗りやすい。
- リアのコンプレッション側ダンパーを一段にしたことでサスが沈みやすくなり、浅川氏仕様+リアプリロード2段の時感じた突き上げ感はあまり感じなくなった。
- 浅川氏仕様+タイヤの減り?で感じていたハンドルの切れ込みが若干軽減された。
気になった点
- リアがピョコピョコ跳ねる感じで、リアのリバウンド側ダンパーをもう少し効かせたい。
2003年の走り納めツーリングでしか試していないので、もうちょっと確認してみたいと思います。また、タイヤも新品に替えたので上記にあげた感想も変わるかもしれません。
私の体重ではリアサスが動きすぎる気がするので、リアプリロードのみ2段にしてみました。
良い点
- なし
気になった点
- 尻上がり状態になりギャップを通過すると、スプリングが強すぎるのか突き上げられる。
- ハンドリングが若干重くなった。
サスを有効に動かし、ダンパーで動きをしっとりというか、ゆっくりになるように効かせたセッティング。
STDから変えた時はあまりの乗りやすさに目からウロコでした。ギャップや路面のうねりを通過したときの安定性、コントロール性は抜群。普段のペースが一気に上がりました。ノーマルサスでのダンパーとプリロードのバランスはこのセッティングが一番良いかもしれません。
良い点
- ギャップ通過時のバイクの安定性は抜群。
- メリハリを利かせて走りやすい。
気になった点
- ブレーキを掛けてから利き始めるまで、1テンポ遅れる感じがする。
- リアサスが動きすぎて、リアタイヤに荷重が掛けにくい。
その他
- タイヤが減ってきてからかなり気になりだしたのが、ハンドルの切れ込み。タイヤの減りでフロントよりリアの方ががより扁平になったのが、もともと切れ込み易かったものに拍車をかけた?
STDの感触はあまり覚えていませんが何回かサスをいじった感じから思い出すと、ゴツゴツしていないソフトな足回りだったと思います。
峠道ではサスを動かして走るような、メリハリを利かせにくかったように感じました。
ネイキッドポジションに不慣れで様子を見ながらだったので、そのうちSTDセッティングを試してみたいと思います。